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前回の記事で、資産運用の基本として、分散投資を紹介しましたが
今回は、もう少し具体的に説明します。
投資の格言
「すべての卵をひとつの籠に盛るな」
繰り返しになりますが、投資をする際、一つの金融商品に 全ての資金を投入する事は
リスクが大きくなり易いので、 止めた方がいいと言う事です。
そこで、分散投資の考え方として
1.異なる金融商品の組合せでリターンとリスクのバランスを取る
例:国内株式、外国債券、国内REITの組合せ
⇒ アセットアロケーション
2. 同一の金融商品の中で特性の事なる物に分散する
例:株式で電機メーカーと小売業(外需企業と内需企業)の銘柄を購入する
⇒ ポートフォリオ
の二つを紹介しましたが、
今回は分散投資の基本となる、アセットアロケーションの
作り方について説明します。
分散投資の目的は、例えばある金融商品が暴落した時に
投資した資産が大きく減少するリスクを下げる為に、
なるべく関連性の低い金融商品に資産を分散して運用する考え方です。
一つの商品が暴落した際、同様に追随して下がる商品に分散しても
あまり意味がありません。
そこで、金融商品の関連性を確認します。

これは厚生年金と国民年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が 発表している
「基本ポートフォリオの検証について」で公開された 金融商品の相関係数のデータです。
値がゼロに近い組合せは関連性が少なく、マイナスはそれぞれが逆の値動きをするものです。
そこで、相関関係が低い、またはマイナスの金融商品に分散投資する事により、
リスクが低減します。
ただ、注意しなければいけないのは、マイナスの相関関係にある金融商品に分散投資すると、
一方が上昇した時に一方が下落といった形で利益が相殺され リターンが低くなるデメリット
もあると言う事です。
アセットアロケーションを決める上でもう一つ大事な点は、
あなたの投資の狙いや目的を明確にする事です。
1) リスクが高くてもハイリターンを狙いたい
⇒ ボラティリティ(価格変動率)の高い商品の比率を高くする
例)株式は値上がりと値下がりの価格変動幅が大きく、
大きな利益を狙えるが、リスクも高い
2) リスクを最小限にし、長期間で堅実に資産を増やしたい。
⇒ ボラティリティ(価格変動率)の低い商品の比率を高くする。
例)国内の債券の比率を高くする。
次に代表的なアセットアロケーションの例を紹介します。

リスクデータの出典:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)
「基本ポートフォリオの検証について」より

この例では、1年間の期待リターンが約4%(総資産に対して約3.4%)
リスクは最大で18%程度になります。
アセットアロケーションは、本来人それぞれがオーダーメイドで作るものですが
上記の例や、リスクとリターンの表を参考に、あなたの案を作ってみて下さい。